2020.07.26

【フィルムカメラ遊泳記 4話】  フィルムの種類って?お気に入りを見つけて表現を楽しもう!

こんにちは!
フィルムカメラ初心者の私かどのがお送りする、
「フィルムカメラはとっつきにくい」と感じている人でも気軽に楽しめる連載。

今回の第4話は、フィルムカメラに無くてはならない必需品「フィルム」についてです。

 

きっと初心者の誰もが引っかかるポイント、
「最初にどんなフィルムを買えばいいのか?」という疑問にお答えしていきます。

実はフィルムには沢山の種類があり、それに応じて色々な表現方法を楽しむことができるのはもちろんのこと、今の時代でも意外と手軽に手に入れることができます

まずはフィルムを使って写真を撮ってみるというハードルを超えるべく、最初にフィルムを買うときの参考にしていただけたら嬉しいです。

 

 

「フィルム」とは?

フィルムカメラとデジタルカメラの大きな違い、それはフィルムカメラには「フィルム」が必要という点です。
↓これがフィルムです。

そもそもカメラの機械構造がよくわからない人にとっては、何もかもが謎ではないでしょうか?
フィルムカメラとデジタルカメラでは、写真を記録する方法が大きく異なります。

難しい説明は省きますが・・・

デジタルカメラでは、光学センサーを通した電気信号によりデータ化して写真を記録します。

一方フィルムカメラでは、フィルムに塗られた乳剤という化学物質に、光を当てることで写真を記録します。

そのフィルムをさらに印画紙(プリント用紙)に焼き付けたものが、プリント写真となります。

つまり、デジタルカメラは、カメラさえあればデータが無限に記録できますが、フィルムカメラには絵を焼き付ける「フィルム」というキャンバスが必要になってきます。

そこで見た景色や感じた感情が、手に取れて目に見える物体になるという事象は、本当にこの世界の革命ですね・・。

また、フィルム1本で撮れる枚数制限が決まっているので、一定数撮り切ったら新しくフィルムを買いに行く必要があります。まさに一撮入魂。だからこそ、被写体や表現にものすごく時間をかけて向き合うという醍醐味を味わえるのですね。

今回私もフィルムカメラが手元に届いてから、時間ができたら撮ってみようと思って少し日を置いたのですが、今から撮るぞ!という時にフィルムを準備していないことに気づき、ものすごくじれったくなった経験があります。。

フィルムカメラをこれから始める人は、ぜひカメラ本体だけでなくフィルムも併せて最初に準備しておくと、きっと好スタートが切れますよ。
(フィルムカメラ手始めに必要なアイテムについても、次の記事で紹介予定です!)

どんな種類のフィルムがある?

基礎知識!フィルムの種類

①「35mmフィルム」と「120フィルム」

まず、フィルムは主に2種類、「35mmフィルム」と「120フィルム」という種類があります。

「35mmフィルム」は、前回ご紹介した、初心者の人が扱いやすい機材である「35mmフィルムカメラ」で使用されるフィルムなので、ほとんどの方はまずこちらを選ぶといいでしょう。

私が使うNikonFM3も35mmフィルムカメラというものなので、35mmを選びました。
ちなみに写ルンですで使われているのも、この35mmフィルムです。

120フィルムは、レンズが縦に2つ並んだ二眼レフカメラなど、「中判カメラ」と呼ばれる種類のカメラで使います

 

②12枚撮り・24枚撮り・36枚撮り

次に何枚撮りかどうか。

35mmフィルムには、12枚撮り・24枚撮り・36枚撮りがあります。

初めて購入するときは、24枚撮りか36枚撮りを選ぶのがおすすめです。

 

③カラーネガ・カラーポジ・モノクロ

さらにフィルムは次の3つの種類に分けられます。

・カラーネガフィルム
・カラーポジフィルム(リバーサルフィルム)
・モノクロフィルム

初心者の人には、写真用フィルムの中でも一番よく使われている「カラーネガフィルム」を選ぶと良いですが、せっかくなので一つ一つ簡単に説明していきます。

 

1.カラーネガフィルム

撮影した写真を紙にプリントして鑑賞するためのフィルム

「ネガ」とはネガティヴ(反転)の略で、フィルムに記録された画像の色彩が反転していることが名前の由来です。
紙にプリントすることで、色が反転していない写真ができあがります。

また、お店にお願いしたり家庭用のスキャナーを使ってパソコンに取り込むことでも、色が反転していない画像にすることができます。

選択肢も多く、値段も比較的安価。
35mmのカラーネガフィルムは、写真用フィルムのなかでももっとも一般的なフィルムのため、どのカメラ店でもすぐに現像してもらうことが可能です。

 

2.カラーポジフィルム(リバーサルフィルム)

カラーポジフィルム

カラーポジフィルムとは、フィルムに記録された写真の色が反転しておらず、そのまま鑑賞することができるフィルム。
リバーサルフィルムという別名で呼ばれることもあります。

スライドプロジェクターという機器でスクリーンに投影することを目的として作られたフィルムです。

特徴は、まるで宝石のような美しさ。
小さなフィルムの中に、自然のままの色彩がそのまま詰め込まれている美しさは、初めて見たら感動すること間違いありません。

パソコンやスマホに取り込んで鑑賞するときも、カラーネガフィルムを取り込んだのとはまったく違うヴィヴィッドな色彩を楽しむことができます。

値段はカラーネガフィルムに比べて高め。
また、お店に現像をお願いするときは数日〜1週間程度の時間がかかることが普通です。

 

3.モノクロフィルム

白黒フィルム

モノクロフィルムは、白黒写真を撮るためのフィルム。

白黒写真特有の、被写体の「形」が強調された芸術的な写真を生み出すことが可能です。

モノクロフィルムがカラーネガフィルムやカラーポジフィルムと大きく異なるのが、「自分で現像できる」ということ。

現像タンクや薬品といった道具を用意することで、お店にお願いしなくても自分で写真を生み出すことができるので、モノクロフィルムはいまでもフィルムカメラファンの間に根強い人気があります。

カメラ店の講座やカルチャースクールなどでモノクロフィルムの現像を習うこともできるので、フィルムカメラに慣れてきたら自分で現像するのにチャレンジしてみるのも面白いです。

もちろんお店に現像を頼むこともでき、紙にプリントしたりパソコン・スマホに取り込んで鑑賞することも可能です。
お店に現像を頼んだ場合には、数日〜1週間程度時間がかかります。

(※カラーネガフィルムやカラーポジフィルムを自分で現像する愛好家もいるのですが、難易度が非常に高いためお店で現像するのが一般的です)

 

選んだフィルム「Kodak ColorPlus200」

上記の点を踏まえ、私が人生初購入したフィルムはこちら、「Kodak ColorPlus200」です。

特徴としては、パッケージからもご想像がつくとおり黄色っぽさが出るフィルム
ノスタルジー溢れる暖かみのある雰囲気の写真が撮れると聞いて、撮りたい雰囲気にも合いそうだな〜と思い、こちらを選びました。

パッケージもレトロでめちゃかわいい!
思っていたよりもかなり小さくて軽くてコロッとしてます。
これなら旅先で沢山撮りたい時でも携帯しやすそうですね。

しかし、飛行機で移動する際にはフィルムの扱いに注意してください!

荷物検査用に強力なX線装置が使われているので、未現像のフィルムは「手荷物」で携帯するのが基本です。

もう一つ、フィルムは感光材料で作られている「生モノ」であり、有効期限があります。

有効期限を過ぎたものを使うと、カラーバランスが崩れてしまう場合もあるため、フィルムを購入したらなるべく早めに撮影することを心がけましょう。

様々なメーカーのフィルムで表現を楽しもう!

これもデジタルカメラとの違いの一つですが、フィルムごとに写真の色味や雰囲気が違うので、フィルム選びによって撮れる作風がかなり変わってきます。

私も普段撮影しているデジタルカメラの写真は、Lightroomという編集ソフトを使用して様々な表現をすることを楽しんでいるので、このフィルム選びの過程は、作品作りに欠かせない大切な行程の一つなんだと理解しました。

メーカーごとに様々な個性を楽しむことができるフィルム。
ここで私が店長から教えてもらった、シチュエーションごとのおすすめフィルムを紹介させていただきます1

 

おすすめフィルム紹介!

まずはこれ!初心者におすすめなフィルム

富士フイルム C200

まずは沢山撮ってみたい!
そんな方向けにお財布にも優しめのフィルム。

今の時代、フィルムが続々と生産終了し、値上がりしています。
その中でも比較的安価に手に入れることができるのがこちらのフィルム。
ちなみに海外向け製品となるため逆輸入品となります。

常用、練習用におすすめな1本です。

 

ポートレートにおすすめなフィルム

Kodak PORTRA400

Kodakのフィルムには、一般用フィルムプロフェッショナルフィルムという2つの種類があります。
KodakのPORTRAシリーズといえば、「ここぞ!というときに使いたいフィルム」
クリアで美しい仕上がりですがほんのり暖かみもあり、キリッとしすぎないのが利点。
非常にバランスがよく、使い勝手の良い感度400の人気のあるフィルムです。

質感ある美しい写真を撮りたい!

Agfa Vista 400 / 200

Agfaは長い伝統を誇るドイツのメーカー。
かつて富士フイルムやKODAKといった他のメーカーとは異なる、とても鮮やかな色彩で人気を集めていました。

現在ではAgfaのフィルムは他社のOEMとなってしまいましたが、実力ある描写力は現在も健在。
値段も比較的安く、気軽に人とは違うフィルムを使えますよ。

感度にはISO400とISO200がありますが、幅広い撮影シーンに対応するなら400がおすすめ。
一味違った質感をぜひ楽しんでみませんか?

※2018年初頭にAgfaより正式に生産終了

 

自然の景色におすすめフィルム

Kodak Ektar 100

PORTRA(ポートラ)と並ぶコダックのプロ用フィルムであるEktar(エクター)。
安いフィルムに比べて2倍以上の値段がしますが、
その描写力や表現力から“世界最高の粒状性を持つカラーネガフィルム” と言われています。

日常スナップにおすすめなフィルムフィルム

Kodak ULTRA MAX 400

なめらかさほどほどに、発色性やコントラストのバランスが良くどんなシーンにも対応してくれます。
36枚撮りだけでなく24枚撮りもラインナップされ、価格を抑えたい人・あまり枚数を取らない方にもおすすめ。

室内や夜景におすすめなフィルム

FUJICOLOR NATURA 1600

普通暗いところだと三脚が無いと厳しいのですが、こちらは手持ち撮影でも驚くほど美しく撮れると評判。
好感度なので緻密さやなめらかさは出ませんが、荒削りさがドラマッチな表現に役立ちます。

フィルムの感度について

フィルムによって感度が固定されている

「感度」とは、フィルムカメラで言うとフィルムが、デジタルカメラだとイメージセンサーが、どれくらい光を感じやすいかを表す数値のことです。

露出を決める時は、主に絞り・シャッタースピード・感度(ISO)の3つを調整していきます。

その中でも感度によって調整できるのが、写真の画質。
感度が低い(数値が低い)と画質が良く、感度が高い(数値が高い)と画質は悪くなるという関係性があります。

もちろん明るい場所であれば感度を低くするに越したことはないのですが、
暗い場所で撮る時や、手ブレを防いてシャッタースピードを稼ぎたいときは、より感度を高く設定する必要が出てきます。

ここでまた、フィルムカメラとデジタルカメラの大きな違いが関係してきます。

デジタルカメラでは、1枚ごとに感度を任意の数値に変えることができますが、フィルムカメラではフィルムによって感度が決まっています。つまりフィルムを1本撮り切るまでずっと同じ感度で撮影することになります。

今回私が購入したこちらのフィルムだとISO200のものなので、カメラのISO設定を200に固定して使います。

この写真を見て、おや?と思いましたか?
実は私、まんまとやらかしました。笑

フィルムによって感度が固定されていることを知らずに、デジタルカメラのノリで、「ちょっと暗いな〜。シャッタースピードもこれ以上落としたくないし絞りも最小値、おしISOを上げよう。」とISOを200から動かして使ってしまったのです。

現像された写真は真っ黒で認識されず、5~6枚を無駄にしてしまいました!(まぁ5~6枚で済んでよかったけど。笑)

意外と盲点かもしれませんので、私のような失敗をしないよう笑、ぜひ基礎知識として頭に入れておいてくださいね!笑

シチュエーションごとおすすめ感度

とはいえ、ではどの感度のフィルムを買えばいいの?
という方の為にシチュエーションごとに目安となるおすすめ感度をご紹介します。

ポイントは、撮影場所の光量に合わせてベストなフィルムを選ぶことです。

あくまで目安ですが、どうしても迷ってしまう人は参考にしてみてください。

ISO100・160:日中/お天気が良い日/明るい場所
ISO400:日中から夕方/日陰/雨の日/明るめの室内
ISO800・1600:夕暮れ/暗い場所/室内

初心者の人は、まずは明るい日中でも室内でも撮れるように、ISO400のものを選ぶことをおすすめします。
使い勝手が良く、もっとも一般的に使用されている感度なので、お店でも手に入りやすいです。

ISOについてもう少し詳しく知りたいからはこちらを見てね。

【撮影基礎講座4】カメラの感度とは?ISOによって変わる表現と画質

フィルムはどこで買えるの?

主な入手方法

最後になりましたが、フィルムはどこで買えばいいのか。
主な入手方法は2つ、「店舗」か「ネット通販」です。
それぞれの特徴を挙げると・・・

店舗

メリット
・その場ですぐに入手できる
・店員さんに相談できる
・送料がかからない分安い
・バラ売りもある

デメリット
・種類が少ない
・近くに店舗がないと不便

ネット通販

メリット
・店によっては種類が豊富
・マニアックな掘り出し物を見つける可能性あり
・いつでもネットで注文できる

デメリット
・送料がかかる
・まとめ買いしかできない種類もある

それぞれメリットデメリットがありますが、まずは色々試してみてお気に入りの入手先を見つけてみてくださいね。

 

今回私は店長さんに教えてもらい、大阪の「フォトスタジオ ヨシオカ」さんで、「Kodak ColorPlus200」を購入しました。

値段は、660円+配送料600円で、合計1260円でした。

そのあと同じ物を近所のカメラのキタムラで見つけましたが、700円くらいだったので「Kodak ColorPlus200」を次買うときは店舗でお得に買おうと思います!

 

スタッフおすすめ!フィルムを買える店舗・ネット通販

フィルムカメラのプロフェッショナルが集うサンライズカメラのことです。
きっと良い入手先をご存知でしょう!と思い、サンライズカメラスタッフさんから沢山おすすめ店舗情報を入手しましたので一挙紹介させて頂きます。

実店舗編

・カメラはスズキ(横浜):実店舗でフィルムに最も力を入れているお店と思われる
https://www.camesuzu.photos/

・チャンプカメラ(横浜):期限切れフィルムで有名(期限切れフィルムを高額で売ることには賛否両論あり)
https://www.champcamera.co.jp/

・ポパイカメラ(学芸大学):おしゃれ系写真店の草分け
http://www.popeye.jp/

・THE BASE POINT(神田):銀塩印画紙等を販売するサイバーグラフィックス(旧オリエンタル写真工業)の直営店。2020年6月開店したばかり
https://www.cybergraphics.co.jp/

・2nd Base(秋葉原):学芸大学の老舗カメラ店、三宝カメラが秋葉原に進出したお店。フィルム各種取り扱いあり。
https://www.2ndbase-tokyo.com/

・にっしんカメラ(秋葉原):フィルム取り扱いそれなりに充実している印象。
https://www.nisshin-camera.com/

・ヨドバシカメラ新宿店修理・フィルム館:日本国内のフィルム売り場でもっとも充実している。新宿のヨドバシカメラは銀塩派の最後の生命線。
https://www.yodobashi.com/ec/store/floor/0011/

・カメラのキタムラ各店:店舗にもよるが、ヨドバシやビックでは5本セットしか手に入らない120フィルム(ブローニー)やポジフィルムのバラ売りをしていることがあり便利。
https://www.kitamura.jp/

ネット通販

・かわうそ商店:フィルムのネット通販ならここが一番おすすめ!
http://kawauso.biz/

・みらいフィルムズ
http://miraifilms.jp/

日本国内でフィルムを通販で買うなら上記2店がまっさきに候補になります。
あとはヨドバシカメラ通販やAmazonなど、大手でも取り扱っています。

 

最後に余談を。

その後実はこんなことがありました。

某カメラ屋さんにもいってみたのですが、モノクロフィルムを発見!これは面白そう・・・と研究目的でじーっと商品を眺めていたら、店員さんに話しかけられたのです。

「ここはフィルムカメラという古いカメラのコーナーだよ」
「あ、そうなんですね〜(知ってますよ!)」
「これを売ってるお店は今じゃもう限られてきてるから貴重なんだよ」
「へ〜!(今はネットでも買えますよ!)」
「(モノクロを指して)これはまだまだお姉ちゃんには早いかなぁ〜
「で、ですよねー!普通のやつください。(・・・)」

これは本当によくあるのですが(私だけでしょうか。。)、まず若い(その方から見て)、そして女性、それだけでフィルムカメラに通じない素人にカテゴライズされてしまうのでしょうか。。

無論、そのカテゴライズ自体は間違っていないのですが、私だって上手くなりたいんだぞ!と飛びかかりそうになったのを堪えてレジへ・・・。

そこでもし、私と同じような経験をされた方がいたら言いたい。

写真は誰もが好きなように楽しんでいいんですよ!

私にはフィルムはちょっと早いかな・・・
デジカメもよくわからないしなぁ・・・

そんな不安がある人でも全然フィルムカメラは始められます。
自分が興味のあるものはとりあえず試してみましょう!
フィルムカメラは基本的な使い方を知ればすぐにあなたに寄り添ってくれます。

ぜひ、みんなでフィルムカメラの世界をゆらゆら泳ぎつつ、”つう”をぎゃふんと言わせられるような素敵な写真を撮ってやりましょう!笑

以上余談でした。

今回はフィルムの選び方・フィルムって何?という点について私の実体験を踏まえて紹介しました。
次回は、フィルムカメラを始めるのに必要なものについて、解説していきます。

お楽しみに〜!

 

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