2018.07.13

オールドレンズ撮り比べ ② CONTAX Distagon T* 25mm F2.8 & Planar T* 85mm F1.4(作例あり)


こんにちは、雨樹一期です。連載第二回のフィルムカメラとミラーレス一眼カメラの撮り比べは、引き続きCONTAX用のCarl Zeissレンズ、「Distagon T* 25mm F2.8」「Planar T* 85mm F1.4」です。

25mmと85mm、広角と中望遠を使った撮り比べでもあります。一般的には広角の25mmは風景との、中望遠の85mmはポートレートとの相性がいいですね。

前回に引き続き、フィルムカメラは「CONTAX Aria」・ミラーレス一眼カメラは「Sony α7」(初代、ILCE-7)を使用しました。

【前回の記事はこちら】

オールドレンズ撮り比べ① CONTAX Planar T* 50mm F1.4 MMJ+Aria / α7

使ってみてまず思ったのは、『Distagon 25mm F2.8はAriaが、Planar 85mm F1.4はSony α7との組み合わせがいいなー』でした。
もちろん、使うフィルムやカメラの設定・場所や天候・被写体など、いろんな条件によって変わるのですが、撮りながらその相性を探っていくのは楽しいですね。

それでは作例と撮り比べた感想をどうぞ。

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Carl Zeiss Distagon T* 25mm F2.8

Carl Zeiss Distagon T* 25mm F2.8

ということで、まずは「Distagon T* 25mm F2.8」からフィルムカメラとミラーレス一眼カメラの作例を見ていきましょう。

CONTAX Aria + Distagon T* 25mm F2.8で撮影した作例


絞り優先/感度:ISO400/F5.6

フィルムカメラのCONTAX Ariaの作例です。
なんでもないただの歩道橋がドラマチックに。これこそフィルムカメラ+オールドレンズの魅力ではないでしょうか?

フィルムはカラーネガフィルムの『HILLVALE(ヒルヴェール)SUNNY16 400』を使用しました。
白がキレイに出るフィルムで、黄色の色カブリも少ないので空もクリアーになりました。


絞り優先/感度:ISO400/F2.8

Distagon T* 25mm F2.8は画角が広め。
机の上の料理などにも適した焦点距離ですね。この作例はオシャレなカフェでなくミスドでの撮影ですが、雰囲気ありますね。
ハニーディップがいつもより美味しそうです。

これこそフィルムカメラ+オールドレンズの魅力ではないでしょうか(笑)。


絞り優先/感度:ISO400/F2.8

Distagon T* 25mm F2.8はもちろん花の撮影にも使えます。
広角レンズなので開放で撮っても50mmほどはボケませんが、慣れると使いやすい焦点距離でもありますね。


絞り優先/感度:ISO400/F2.8

やっぱり、逆光での撮影がいいですね。
Distagon T* 25mm F2.8は日常がドラマチックに撮れるレンズです。

Sony α7 + Distagon 25mm F2.8で撮影した作例


絞り優先/感度:ISO600/F2.8/露出補正+1

次にミラーレス一眼カメラのSONY α7にマウントアダプターで取り付けて撮影した作例です。

前回取り上げたPlanar T* 50mm F1.4の作例と違って、絞り開放で撮影しても玉ボケは小さくなります。広角レンズの特徴ですね。
だけど、広がりのある風景を撮ることが出来るし、狭い場所でも撮影ができます。

ピントはクッキリ。素晴らしい解像度です。

「Distagon T* 25mm F2.8」はフィルムとミラーレス、それぞれの特徴を底上げしてくれるようなレンズです。


絞り優先/感度:ISO600/F2.8/露出補正+1

被写体に寄るほど迫力を出すことが出来ますが、広角レンズ特有の四隅の歪みや周辺光量落ちがほとんどないのが凄いです。


絞り優先/感度:ISO200/F2.8/露出補正+1

ピントは中心部に持ってくるほど、クッキリという感じですね。
50mmの作例のときほどではないですが、相変わらずいいボケ味をしてくれます。


絞り優先/感度:ISO800/F2.8/露出補正+2

室内での撮影もいいですね。ピントを合わせた部分はハイライトも飛び過ぎず、ボケ部分の猫の輪郭もしっかりと残りました。

逆光で撮影してもゴーストが出ない。
Distagon T* 25mm F2.8はほんとうに優秀なレンズです。


Carl Zeiss Planar T* 85mm F1.4

Carl Zeiss Planar T* 85mm F1.4

次に、Planar T* 85mm F1.4の作例です。

CONTAX Aria + Planar T* 85mm F1.4で撮影した作例


絞り優先/F1.4

こちらもまずは、フィルムカメラのCONTAX Ariaの作例から。
「Distagon T* 25mm F2.8」と同じく、フィルムは『HILLVALE(ヒルヴェール)SUNNY16 400』を使用しました。

Planar T* 85mm F1.4はどうしても開放を使いたくなる焦点距離のレンズなのですが、50mmよりもさらに被写界深度が浅くなります(ピントの合う幅が狭い)。

だけどこの雰囲気が好きなもんだから、自分が失敗したピントの甘さもつい許してしまいがちになりますね。

「だって中望遠のF1.4の開放やもん。子供は動くもん。フィルムやもん」って。


絞り優先/F1.4

F1.4の魅力は、ボケだけでなく暗い場所でも撮れること。感度400のフィルムでも室内で手ぶれなく撮影も出来ます。

室内での撮影はフィルムらしさも強調されますね。


絞り優先/F1.4

我が家に巣作りをしたツバメの子。被写体が浮かび上がるようです。

CONTAX Ariaの関連記事

今回フィルムでの作例に使用したCONTAX Ariaについてはこちらの記事で詳しく解説しています。

CONTAXの一眼レフのなかでも、とくに中古で人気が高い一台。
今回も軽快に撮影のパートナーになってくれました。

CONTAX Aria デザインと感触を楽しめる美人なカメラ

Sony α7 + Planar T* 85mm F1.4で撮影した作例


絞り優先/感度:ISO100/F1.4/露出補正+2

続きましてミラーレス一眼カメラでの作例です。


絞り優先/感度:ISO100/F1.4/露出補正+1.5

ふんわり感を活かすために、+の露出補正で明るく撮影しています。
この作例でもまたまた、玉ボケ狙い。

とにかく、ポートレートを撮るなら持っておくべきレンズです。Planar T* 85mm F1.4のボケは最強です。

たまらないです。

85mmはポートレートに向いているレンズ

85mmという焦点距離は最もポートレートに適しているといわれます。
その理由は『歪みがない』からです。
24mm以下の広角レンズを使い、さらに近寄って撮影すると歪みが強調されてしまいます。
人間の顔やスタイルがよりきれいに写るんですね。

じつは前回の「Planar T* 50mm F1.4」の作例も実際は少し歪んでいるのですが、正直なところ気にしなければ全く分かりませんよね。
第三者からすれば気付かない程度の歪みなので、撮影者とモデルさんがどこまで気にするかですね。

その他の理由としては、望遠になるほど背景がボケることですね。
また、被写体との距離感も適度ということもあって、ポートレートにちょうどいいレンズになりますね。

そんな85mmでもこの「Planar T* 85mm F1.4」は、まさにポートレートにうってつけの銘玉です。


絞り優先/感度:ISO400/F5.6

絞ってもさらにクリアな描写に

この作例では少し絞って、F5.6で撮影しました。ピントもクリアーになりますね。描写力が高いのも分かります。
だけど優しくて柔らかい。

カリカリになりすぎず柔らかさを保っていることに、Planar T* 85mm F1.4のポテンシャルの高さを感じます。
中古の価格がうなぎのぼりなのもうなづけます。

「Planar T* 85mm F1.4」、あなたのとろみのあるボケの魅力に、僕はとろとろです。

ミラーレス一眼カメラと相性のよいレンズ

今回、フィルムカメラとミラーレス一眼カメラで作例を撮り比べて感じたのが、Distagon T* 25mm F2.8はCONTAX Ariaと。
Planar T* 85mm F1.4はSONY α7との相性がよかったということでした。

SONY α7

中望遠のPlanar 85mmがミラーレス一眼カメラのほうが向いていると感じたのは、もしかすると、中望遠ならではのピント合わせの難しさがあるからかもしれません。
当たり前ですが、ミラーレス一眼カメラはデジタルカメラだから何度でも撮影可能。

しかも一眼レフと違って、ミラーレスならピントを拡大して合わせることができるんですよね。
85mm F1.4の被写界深度はとても薄いですが、ミラーレス一眼カメラなら、より簡単に性能を引き出すことができるかもしれませんね。

比較的古めのミラーレス一眼カメラとも相性良好

中古フィルムカメラとオールドレンズのサンライズカメラ スタッフより追記――

このシリーズでは「より手軽にオールドレンズの魅力を楽しむ」ことをテーマに中古価格が廉価なSONY α7を作例に使用しています。
2013年発売のミラーレス一眼カメラということで、たとえばNikon Zシリーズのようにオールドレンズでの使用が考慮された最新機種に比べると、レンズによっては相性が悪いことがあるのも事実です。

ですが、このPlanar T* 85mm F1.4は中望遠レンズということもあり、一部の広角レンズで生じるような問題はないといってよいでしょう。
(もちろん、Distagon T* 25mm F2.8もレトロフォーカスタイプのため問題ないと思います)

オールドレンズならAF性能は一切関係ないので、初代α7(ILCE-7)のような中古のミラーレス一眼カメラは、手軽なオールドレンズの母艦としてまだまだ活躍できるでしょう。

今回取り上げたレンズの解説

ここからは、中古フィルムカメラとオールドレンズのサンライズカメラのスタッフが、雨樹さんにかわってDistagon T* 25mm F2.8とPlanar 85mm F1.4について解説します。

Distagon T* 25mm F2.8の解説

Carl Zeiss Distagon T* 25mm F2.8

マウント Y/Cマウント
構成 7群8枚
メーカー Carl Zeiss(ヤシカ、京セラ)

Distagon T* 25mm F2.8はヤシカ・コンタックスマウント用の広角レンズです。
Distagon(ディスタゴン)は主に一眼レフで用いられるレトロフォーカス型のレンズに対して西側のカール・ツァイスが用いた名称で、東側のカール・ツァイス・イエナでは同様のレトロフォーカス型レンズはFlektogon(フレクトゴン)という名前が与えられていました

(35mmフルフレームのカメラで)25mmという焦点距離は比較的少数派なものではありますが、CanonのL39マウント用25mm F3.5など他にも例は存在します。

今回の作例でも触れられていたとおり、Distagon T* 25mm F2.8の特徴は歪みの少なさ。
並のレンズなら歪曲収差が目立ってしまうであろう焦点距離のレトロフォーカスながら、歪みや周辺光量落ちはほぼ感じられません。

1970年代のレンズでここまで高レベルな設計がなされているのは、まさにツァイスの面目躍如。
Distagon T* 25mm F2.8ヤシカ・コンタックス用レンズを使うなら外せない逸品です。

Planar T* 85mm F1.4の解説

Carl Zeiss Planar T* 85mm F1.4

マウント Y/Cマウント
構成 5群6枚
メーカー Carl Zeiss(ヤシカ、京セラ)

Planar T* 85mm F1.4はヤシカ・コンタックスマウント用中望遠レンズの代表格。
非常に人気の高いレンズで、中古価格が下がらないどころか、価格相場は近年どんどん上昇しています。
ヤシカ・コンタックスマウントのPlanar 85mmにはほかにもF1.2とF2.8がありますが、もっともメジャーなのはこのF1.4でしょう。

本記事の作例を見ればわかるとおり、とろけるようなボケはポートレートにうってつけ。
中古価格は高めですが、デジタルカメラ用の最新レンズに伍して活躍できるオールドレンズです。

ぜひPlanar T* 85mm F1.4で名作をものにしてみませんか?

CONTAX用レンズ 関連記事

Distagon T* 25mm F2.8やPlanar T* 85mm F1.4をはじめとするヤシカ・コンタックス用レンズについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。

手軽におしゃれにツァイスを!CONTAX 徹底解説&おすすめ中古レンズ 7選

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CONTAX用のツァイスレンズが欲しい!

前回のPlanar T* 50mm F1.4、そして今回のDistagon T* 25mm F2.8とPlanar T* 85mm F1.4。
まだレンズ3本しか使っていないのですが、正直全部欲しいです。
まず購入するなら50mmかなと思っていたんですけどね。

次回もさらに、フィルムカメラとミラーレス一眼カメラでツァイスのレンズを撮り比べていきたいと思います!

次の記事はこちら

オールドレンズ撮り比べ ③ CONTAX Sonnar T* 135mm F2.8 (作例あり)

著者紹介:雨樹 一期(Ichigo Amaki)

著者紹介:雨樹 一期(Ichigo Amaki)

フィルムカメラ・トイカメラの多重露光などで作品撮りの傍ら、大阪・東京を中心に全国でフィルムカメラワークショップを開催。
その他、カメラの個人レッスン、ペット・家族の撮影をしています。 基本、娘と猫と珈琲とカレーに生かされてます。

HP : 雨樹一期写真事務所
blog : フィルム寫眞手帖

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