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2018.11.12
オールドレンズ撮り比べ⑦OLYMPUS ZUIKO AUTO-MACRO 90mm F2(作例あり)
こんにちは、雨樹一期です。引き続きオリンパスのオールドレンズでの撮り比べになります。
前回は「G.ZUIKO AUTO-S 50mmF1.4」と「OLYMPUS ZUIKO AUTO-W 35mm F2」をご紹介しましたが、今回は「ZUIKO AUTO-MACRO 90mm F2」です。
オールドレンズ撮り比べ⑥ OLYMPUS G.ZUIKO AUTO-S 50mmF1.4 & ZUIKO AUTO-W 35mm F2(作例あり)
一言でいうと素晴らしいいいレンズ!ぜひ手に入れて、実際に撮って頂きたいです。
OLYMPUS ZUIKO AUTO-MACRO 90mm F2 の魅力
名玉と言われるだけあって、めっちゃ良いレンズです。これまでにもいろんなレンズを使ってきましたが、圧倒的な描写力。ミラーレス一眼やOLYMPUSのフィルム一眼をお持ちの方は、ぜひいつか手に入れて頂きたいです。
マクロなので被写体にグッと寄った写真が撮れます(マクロレンズは厳密にいうと被写体を大きく写せるレンズ)。焦点距離もポートレートに最適。これ1本で何でも撮れますね。
他にも褒めるとことがたくさんあるのですが、シャープでボケ味に嫌味や癖もありません。
コントラストも彩度も丁度いい。
価格も含めてオールドレンズらしさ、、には欠けるかもしれませんが、とにかく欠点もなくほぼ100点満点。素晴らしいレンズです。
OLYMPUS OM-1での作例(フィルムカメラ)
ISO 400/絞り F4
フィルムは「FUJI PRO400H」を使用しました。明るく撮ることでふんわりした描写になります。今回は、パステル調に青みがかる特徴が強く出てくれました。レンズとの相性も良かったです。
90mmの中望遠レンズなので被写界深度(ピントの合う幅)は浅くなり、F4でもかなりボケます。
ISO 400/絞り F4
車の窓ガラスです。マクロレンズだと水滴も撮れますね。
ISO 400/絞り F2.8
こちらはフィルムの1枚目。半分だけ光かぶりを起こしていますが、意外と好きな一枚。
ISO 400/絞り F2
最短撮影距離です。猫の肉球もこれだけ大きく撮影が出来ます。
とにかく「寄れる(大きく写せる)」というのは魅力ですね。
ISO 400/絞り F2.8
ボケ具合がとても自然ですよね。
同じ場所で「オリンパスPEN FT」と「ローライ35」でも撮影しています。レンズの焦点距離も絞りも花の大きさも違いますが、単純な美しさでいうと「マクロ90mm」が圧倒的です。
ISO 400/絞り F8
開放で撮りたくなるレンズですが、少し絞ってF8で撮影。手前の小屋から遠くのビルまでカリッとしているのが分かります。ただカリカリという訳ではなく、フィルム(FUJI PRO400H)の柔らかさも表現されています。
同じく撮り比べです。好みが分かれそうですが、僕は空を撮りたかったので、下の二枚が好きです。
使ったフィルムも違いますが、マクロ90mmの美しさも分かる撮り比べですね。
ISO 400/絞り F4
この猫の毛並みの再現力。からの自然なボケ。現像から上がってきた写真を見た時にめっちゃ驚きました。
雰囲気良く撮れるというのもありますが、中判カメラを使ったかのような美しさも特徴です。
「FUJI PRO400H」は低彩度なフィルムですが、色の乗りも良いですね。
レンズがいいので、業務用などフィルムより今回のフィルムや「Kodak Portra」などでの撮影をオススメします。
ISO 400/絞り F2
無理やり欠点をだすとしたら、90mmで開放で撮影する時はピントを外してしまうことが多々あります。撮影時に前後に少し揺れるだけでもボケてしまいます。
しっかり撮りたいのなら三脚を使うのがオススメですね。
ちなみに僕はフットワーク優先なので三脚を持ち歩くことはあまりありませんが。
ISO 400/絞り F2
とにかく使ってみると、「こりゃいいレンズ!」と唸るのは間違いありません。
ISO 400/絞り F2
ISO 400/絞り F4
ISO 400/絞り F5.6
何を撮っても、その再現力に驚かされます。これぞ、神レンズですね。
Sony α7での作例(ミラーレス一眼)
ISO 100/絞り F2
ミラーレス一眼では絞り開放でじゃんじゃん撮りました。美し過ぎ、たまらん。
ISO 100/絞り F2
ピントの合う幅は狭いので、花びらに合わせると中心にある黄色の「筒状花」がボケちゃうこともあります。ここには出来ればピントを合わせておきたいですね。
ISO 400/絞り F2
「筒状花」にピントを合わせて花びらをボカすのはありですね。花びらの透過もキレイです。
ISO 100/絞り F8
ISO 100/絞り F2
絞り値を変えての撮り比べです。やっぱり僕は開放のボケが好きです。前回紹介した標準レンズ「G.ZUIKO AUTO-S 50mmF1.4」のボケはやや固めでしたが、「MACRO 90mm F2」のボケは柔らかいです。
ISO 100/絞り F2
前ボケもキレイですね。柔らかく、自然です。
マクロレンズだからといって、必ずしも被写体に寄って大きく写す必要はありません。当然、普通のレンズと同じように撮影も出来ます。
ISO 100/絞り F2
また、単焦点レンズだからといって、近づいたり離れたりしなくても、ピントを合わせる位置で表現はガラッと変えることが出来ます。
ISO 100/絞り F2
色温度を3200Kに設定して撮影。んー、神レンズです。
まとめ
フィルムカメラで撮影/絞り F2
フィルムカメラでもミラーレス一眼でも、どちらでも最高のパフォーマンスを魅せてくれるレンズです。
作例の写真を見て頂けるだけでも分かると思いますが、使ってみると、いつものレンズと比べてみると、名玉と言われてる理由が分かるかと思います。
ミラーレス一眼で撮影/絞り F2
これまでに様々なオールドレンズを使ってきましたが、その中では癖がないレンズです。
「タクマー55mm F1.8」のように、逆光でのゴーストも出ません。なので、オールドレンズらしさはあまりありません。
それをどう捉えるかですが、単純な一レンズとして言うと、最強です。ぜひ手に入れて頂きたいです。